EVERYDAY MAKERS | かすがい三宿

2023/08/02 EVERYDAY MAKERS

自分の手で作り上げる悦び

「誰かについて行くんじゃなく、自分でお店をやりたかった」と語る杉山氏。ありとあらゆるジャンルの飲食店を経験してきた彼が始めたのは、自分たちが慣れ親しんできたカルチャーでもある「居酒屋」でした。メニューには典型的な関東の居酒屋にはやや珍しいチャンプルーもあれば、カルパッチョ、トルティーヤピザなど面白い顔ぶれも見られます。ただの居酒屋ではなく、自分たちの歴史を存分に、そして誠実に体現したような美味しい料理が並ぶ「かすがい三宿」。ここは彼と彼の仲間たちが誇れる居酒屋なのです。

「美味しい、とストレートに表現してくれるお客さんを見ると、涙が出そうなくらい嬉しくなっちゃいますね。」
そう語る杉山氏の嬉しそうな顔を見ると、彼と仲間たちがおもてなしをしてくれるこのお店の本質には「自分たちの本気を喜んでもらえること」に悦びを感じる素敵な心が垣間見えます。

世田谷を彩る東京料理屋

世田谷公園の近くに佇む「かすがい三宿」。「東京料理」をコンセプトとするこのお店は、飲食業を渡り歩いてきた杉山洋介氏と細川祐一郎氏によって立ち上げられました。

外には植物や手書きのメニューがディスプレイされており、落ち着いた雰囲気のガラス窓からは店内を覗くことができます。大きなフラワーアレンジメントや随所にディスプレイされているアートや写真からは、スタッフたちのお店への想いが滲み出ています。

キッチンの奥の壁には、サインされたお札が並べて貼ってある「お金の壁」たるものが。インパクトのあるその光景の背景を伺うと、何でも「常連のお客さんが張り出したら段々と増えていきました」とのこと。お客さんからも愛される居酒屋「かすがい三宿」は、今日も店内から笑い声が聞こえてきます。

笑い合える仲間たち

落ち着きを演出した店内とは少しギャップのある、パッと見たところやや厳ついと言っても過言ではない、タトゥーの彫られたスタッフたち。彼らに笑顔で迎えられ、美味しい料理をいただきながら楽しく話をしていると、スタッフたちが本当に楽しそうに連携しながら働いている様子が伺えます。1時の閉店後はみんなでご飯を食べに行き、楽しくなってしまって朝方まで一緒に飲んだり食べたりすることもあるとか。

「社員旅行では死ぬほど笑いました」と語る杉山氏を始め、店内で働いているスタッフたちの姿をみると、ただの同僚ではなく「仲間」なのだということが伝わってきます。

お客さんとして来てくれる仲間もいれば、お店に一緒に立つ仲間もいる。彼らと一緒に笑い合えるのが笑顔の源だと言う杉山氏が仲間と作った「かすがい三宿」は、その空気感に触れると何だか嬉しくなり、また行きたくなってしまうお店です。

店舗情報:
かすがい三宿 (@kasugai_mishuku)
Tel:03-5787-5341
〒154-0001 東京都世田谷区池尻1-7-9